ウェブサイトや印刷物のチェックについて、「校閲」と「校正」の違いを疑問に思われたことはありませんか?
分厚い辞書の代表格、『大辞林』第二版(三省堂、1995年)をめくると…
【校閲】こうえつ:印刷物や原稿を読み、内容の誤りを正し、不正な点を補ったりすること
【校正】こうせい:①くらべ合わせて、文字の誤りを正すこと。きょうせい。②校正刷りと原稿とを照合するなどして文字や内容の誤りを正し、体裁を整えること。版下や原画との照合についてもいう。
「校閲」が全体的で広範囲なチェック、「校正」が比較に重点を置いたものである印象です。
実際に私たち現場でも、「校閲」は誤字脱字はもちろん、事実関係のチェック(ファクトチェック)や内容・レイアウトに関しての提案、分かりやすい文章表現の推敲などを含むということを意識しています。
「校正」はシンプルに原稿との照合と誤りを正す仕事です。
実際にご依頼いただく際は、おもに「内容に関するファクトチェックを含むか」が大切な確認事項です。人名や地名など、文章に含まれる情報を、ご提供いただく資料の枠を超えて確認する場合、「ファクトチェックを含む校正」と表現することもあります。
2016年に日テレで『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』(石原さとみさん&菅田将暉主演)というドラマが放送されていました。編集業界以外の方は、そこで使われる校正記号や用語に驚かれる方もいたのではと思います。
ドラマでも出版社の中で最も「地味」な部門として描かれる校閲部門ですが、実際は週刊誌などスピードが問われる現場などでは、ダッシュで走り抜ける攻めの仕事が求められたりします。
このサイトでは、そんな校閲&校正、本やウェブサイトなどを作る編集の仕事について、次回もご紹介していきたいと思います。