デジタルツールによる文章校正と、人の手による校正はどのような違いがあるでしょうか。
Microsoft Wordなどでも自動で校正指摘を確認できる機能があり、目に触れる機会も多いはず。校正のデジタルツールには様々な種類があり、校正者によるサービスをクラウドなどでツールを介して行うシステムなどもありますが、今回はWordのような文章校正ツールと、校正者による校正・校閲サービスとの違いについて考えてみます。
デジタルツールによる文章校正
①基準が明確で抜け漏れがない
「アイディア」と「アイデア」といった表記ゆれや、数字の全角・半角など、文章の隅々まで検索できます。
②校正の処理が速い
何百ページあっても、ワンクリックで瞬時に指摘を表示します。急いでいるときにも手軽に誤字などを確認できるところが便利です。
③コスト削減
単純な確認であれば、自社の人員を割いて読んだり、校正サービスを外注するよりもリーズナブルに処理できます。
校正者による校正
①事実関係を確認できる
「ウクライナの国土は日本の約1.6倍」「〇〇社の代表取締役〇〇氏」「2019年に安倍首相が」などという記述があった場合、確認すべきところは文章の美しさよりも事実関係。
例えば「WHO(世界保健機構)」は正しくは「WHO(世界保健機関)」ですが、ファクトチェックがなされないデジタルツールでは、指摘されることなく世に出てしまうでしょう。
②複数名による多数の視点で確認
前提となる知識やバックグラウンド・年齢などが異なる複数名で確認することにより、より多くの人に分かりやすい文章を提案できます。例えばエクセル上級者には当然のショートカットや関数の知識も、エクセル初心者にはちんぷんかんぷん。幅広い読者層への訴求が必要な媒体の場合、文章の正しさに加え、分かりやすさ・伝わりやすさも必要になります。
③媒体に応じた適切な文章表現をアドバイス
格式のあるプレスリリース、分かりやすさ重視のウェブ記事などご希望に応じて校正者が品質の高い文章を提案します。細かい表記の設定をいただかなくても、「該当業種のプレスリリースとしてふさわしいもの」などといったオーダーで校正者側が判断します。
納品した校正をご覧いただき、「おすすめ」は「お勧め」に変更など、ご希望をいただけましたら都度表記をアップデートしていきます。
シンプルな誤字脱字確認にはツール、「表現をブラッシュアップしたい」「企業のカラーに合った文章にしたい」「ファクトチェックをしっかり行いたい」場合には人の手にによる校正など、使い分けることができるのではないでしょうか。